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企画書作成の基礎講座 – 企画書の構成

最終更新日:2018/9/3

企画書にはいくつかの種類がありますが、ストーリー展開はいつも一緒です。ストーリーというと、小説や物語のような印象を持つかもしれませんが、企画書は小説や物語と同じようにストーリーを立てるものです。ただ、決して突飛なアイディアを出すということではなく、大切なのはストーリーの王道となる展開を作るということです。

ストーリーの王道とは

1900年代中盤に活躍したアメリカの作家、カート・ヴォネガットは、著書『パームサンデー』の中で、シカゴ大学から受理を拒絶された自身の修士論文の内容を書いています。カート・ヴォネガットは、どんな物語もグラフに記入することができる、という理念のもと、いくつかの物語をグラフ化しました。

その中で、特に創造の物語と同じような評価を出しているのが「シンデレラ」のグラフです。

(出展:カート・ヴォネガット『パームサンデー』)

GはGood Fortune(幸運)を表しています。IはIll Fortune(不運)を表しています。そして、Bは物語の始まり、Eは終わりを表しています。

上りの段々は、妖精がシンデレラに暮れた舞踏会用のドレス、ダンス靴、馬車などなどの贈り物である。突然の落ち込みは舞踏会における真夜中の鐘の音だ。シンデレラは再びボロをまとう。贈り物はみんな持っていかれてしまう。しかし、王子様は彼女を見つけ出して妻として迎え、彼女はその後ずっと無限(∞)の幸せを得る。彼女は失ったもの全てを取り戻したうえ、さらに大きなものを得るのだ。

(引用:カート・ヴォネガット『パームサンデー』)

これは、多くの物語に当てはまる起伏として、小説のストーリー作りの参考となっている曲線です。当然ながら、これに当てはまらない物語も多いのですが、企画書のストーリーとしては十分です。

企画書のストーリーとは

企画書は、当然関係者に読んでもらって、同意を得ることが第一です。金額や内容の細かな調整は後に回しても、同意を得られない企画書は初めから価値がありません。そして、同意を得るためには、単に納得させるだけでなく、「やってみたい」という欲求を引き出すことが必要です。

企画書のストーリーとは、そうした欲求を引き出すための手法です。単に事業を並べるだけでなく、その背景や結果を、いかに表現するかというのは、ストーリーを仕立てた構成を考えることが一番です。

ストーリーは起承転結

起承転結とは、物語の構成としてよく使われるものですが、ここではそれぞれの意味を次のように定義します。

  • 起:企画の問題提起や背景
  • 承:企画の内容とメリット
  • 転:考えられるリスクやデメリット
  • 結:企画の将来像

これを先ほどのシンデレラグラフと対比してみます。

  • 起:物語のスタート。「不運」から始まる。(問題提起)
  • 承:ドレス、ダンス靴、馬車など得られるもの。(企画のメリット)
  • 転:全てを失ってしまう。(企画のリスクやデメリット)
  • 結:その全てを取り戻し、さらに大きなものを得る。(企画の将来像)

おおむねこのような形になります。

起:問題提起

問題提起は、主に企画の内容によって解決する問題のことです。問題解決型でない企画の場合は、周辺の市場環境などを記述することになります。具体的には社会的な背景を書くことになるでしょう。

承:企画の内容

企画の内容は、単に何をするかということでなく、メリットを挙げることが重要です。ただし、数を挙げれば良いというわけではなく、主要なポイントが3点ほどあれば十分です。

転:企画のリスクやデメリット

企画のリスクをあらかじめ想定しておくことは大切です。メリットばかりを強調すると読み手は勝手にリスクを想像します。その解決策がないままでは、不安が残ってしまい、不採用の原因にもなってしまいます。考えられるリスクはあらかじめ想定しておいて、その解決策を提示しておきましょう。

結:企画の将来性

もっとも重要なのは、企画の将来性です。将来に期待が持てない企画は、読み手に「やってみたい」という欲求を与えることができません。将来への希望が大きければ大きいほど、企画の価値も格段に上がります。

企画のハイライトを演出するために

ストーリーには、必ず見せ場(ハイライト)があります。企画書では、単純にページ数と捉えてよいでしょう。ストーリーの見せ場は、当然ラスト、企画書でいう将来像のところです。そして、もう一つは企画の内容です。ウェイトとしては、起(2)承(3)転(1)結(4)くらいの割合でしょうか。

とはいえ、企画の将来像にそこまで多くのページ数を割くことは現実的ではありません。ここで考えるべきなのは、起と転にそこまで多くのページ数を割かないということです。特に問題提起の部分で、背景を説明することは重要ではありますが、全体の20%程度にとどめておくべきということです。20ページの企画書であれば、4ページ程度で十分です。それ以上の情報は必要ありません。「なぜその企画が必要なのか」が伝われば十分なので、それに見合った情報を取捨選択していきます。

そして、おそらく、大方の企画書は承にもっともウェイトを割くと思われますが、結の将来性にもそこそこのページ数を割くべきです。この将来性こそが、読み手の同意を得るために必要な情報といえます。これを念頭に置いて、企画書の構成を考えましょう。

 

 

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